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Switch[モラトリアムを選ぶと言うこと]

Switch[モラトリアムを選ぶと言うこと] 続・序章 第3話 続・支配するもの、されるもの 01/10


 エレベーターの前で待つこと30分くらい。その間、イズミはサワダの話には触れず、くだらないことを延々と喋り続け、オレもあきれながらそれに答え続けた。

「何してんだ?お前ら?」

 エレベーターから出てきたサワダの姿に、オレは心底胸をなで下ろした。
  同時に、彼を嫉妬の目で睨み付けてしまっていたけれど。

「コイツを連れ出してただけだよ。みんなまだ医務室にいるから、行こうか」
「?ああ、そう」

 オレの背中を突き飛ばすように押し、エレベータに突っ込んだ。中で転けてしまいそうになった体制を整えているうちに、扉が閉まった。

「なんだよ、一体!!」

 いじめか?これはいじめか?つーか、上の階に行きたいのに、勝手に下に行ってるし。ボタンくらい押させろよ。サワダがドMなら、イズミはまさにドSだろうが。自覚してんのか、あの男は!
  1階に到着し、扉が開く。開いた扉の隙間から誰かの姿が見えたとき、何だか気まずくて思わず顔を伏せた。もう、みっともないよな。ボタン押し間違えたみたいで。

「どうしたの、ユウト?医務室に行ったんじゃないの?」

 乗ってきたのはティアスだった。降りようとしないオレを不審な目で見ながら、一緒にエレベーターに乗った。

「乗るとき、サワダとすれ違った」
「……そうなんだ」

 その間は、無いよな。まあ、完全に判ってての嫌味だったから、仕方ないかも知れないけど。
  だって、このタイミングは……無いだろうよ。もう少し気を使えよ、2人とも。あからさますぎるだろ?少なくともエントランスまで、彼らは一緒だったはずだ。

「さっきは助けてくれてありがとう。でも、途中で消えちゃったから、心配してたんですけど」
「あ、そうだね。ごめんね。でも、あの人達、私のことあんまり信用してないって言うか、ものすごく疑ってるから。余計なこと聞かれないうちに、と思って」
「消えちゃう方が怪しまれない?」
「でも、それならどうやって出てきたんだって話になるじゃない。一緒に戻る必要はないし」

 なんか、納得出来るような、出来ないような。

「サワダと、一緒に助けに来てくれたから、一緒に出てきたのかと思った。その方が納得できる。あいつ、あんなんでもここのおエライさんみたいだし」

 行為を肯定してやれば、話を聞きやすくなるんだって、オレの知ってる泉は言ってた。
  もしかしたら、こっちのイズミも、そう考えながら話してるのかも。

「違うわ。たまたまよ。出てきたら、会っただけ」
「なんで出てきたの?」
「何でそんな風に聞くの?」

 ちょっと、不機嫌な顔を見せる。その様が余計に怪しかった。

「なんで出てきたの?」
「……だって、魔物が出てきてるでしょ?この国は。まだ、対抗力がほとんどないに等しいじゃない」
「ニイジマ達と連絡とりづらいって言ってたくせに、こんなに出歩いてるの、おかしくない?」
「前よりは、とりやすくなってるよ、私のケガが治ってきてるんだから」

 彼女は笑顔一つ見せず、むっとした顔のままでそう吐き捨てた。扉をじっと睨み続け、エレベーターがついた途端飛び出した。

「え?あ、ごめんって!」

 追いかけようとオレも出たけど、さすがに足が痛くて走れない。てか、ティアスもまだそんな、走って良いような体じゃないはずなんだけど。戦うなんてもってのほかのはずだし!はずなんですけど……。
  オレが弱っちいのかな……。それとも、ティアスがものすごく無理をしてるとか?

 ああ、もう……しかもものすっごく怒らせちゃってるし。
  余計なこと聞きすぎた。でも、怒るってことは、やましいことがある証拠、なんだよな。隠さなくても良いじゃんよ。いや、隠すなら、もっと完璧にしてくれよ。オレがへこむ。

 なんだこれ。オレ、こっちのティアスのことが好きだったわけじゃないはずだろ?オレが好きなのは、オレにもみんなにも優しいあっちのティアスだ。
  確かに、こっちのティアスならフリーだし、オレだけが彼女の秘密も握ってるし、落とせるかもって思って、頑張ろうとは思ったけど。
  それにオレは絶対、元の時代に戻るつもりなのに。
  なんでこんなに、彼女に振り回されちゃってんだよ?!
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