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Switch[モラトリアムを選ぶと言うこと]

Switch[モラトリアムを選ぶと言うこと] 序章 第3話  支配するもの、されるもの 01/07


「スズオカ准将って、シュウジさんのことだったんだ。……偉いの?」

 呼び出し食らって、元老院とやらに向かうらしいシュウジさんに呼びかける。ミハマさんとサワダは着替えに戻ると言っていた。
 シュウジさんはさっきのソノダ中佐とはちょっと違うデザインだけど、似たような軍服を着ていた。ソノダ中佐のと比べると、動きにくそうだ。

「あのですねえ、私は将官ですよ、これでも。文官ですけど……」
「何が違うの?」

 イズミとミナミさんがついてきていたが、あえてミナミさんに聞いた。イズミのこと、判らないでもないけど、やっぱ嫌われてるのは気分悪いし、俺も好きじゃないし。

「准将は正式な位ではないのですが……、我々が中佐扱いですので、その上に大佐がいて、その上ですね」
「大尉ってのはどれくらいなの?」
「我が国では士官学校卒が任官するまで准尉です。その上に少尉、中尉、大尉と続き、さらに少佐、中佐と続きます。スズオカ准将も年齢的にはまだ33ですから……」
「まだ32です」
「ですから、年齢的には出世頭、と言うことになりますね。王子付きと言うことを別にしても」

 うわー、ミナミさん、シュウジさんのつっこみをスルーだよ。気の毒……。

「てかさ、シュウジさんも王族だからさ、まあ、妥当な所じゃない?でも、王族だから呼び出し食らってんだけどねー」

 シュウジさんがイズミを睨み付けるが、相変わらずヤツはへらへら笑ってる。

「シュウジさん、やっぱ文官の制服似合わないね」
「大きなお世話です。あんた達もせめて王宮の中では制服を着なさい。制服を」
「オレはともかく、サラは今日、非番だったんだよ。あ、あと、髪くらいはといた方が良いと思うよ」
「良いんです、このままで」
「なに、髪をとくのがめんどくさいの?オレがやってあげるよ」「いやです。あんたすぐ遊ぶでしょう。こないだそう言って後ろにピンクのリボンを編み込んだでしょう!ピンクですよ、ピンク。しかもフリル付き!!」

 いつものことなのか、騒ぐ二人をミナミさんは完全に無視。

 イズミは判りやすい。
 味方と敵がはっきりしてる。態度も扱いも。
 シュウジさんやサワダは味方、オレは……敵だけど、仕方ないって感じ。

「王族ってのは、ミハマさんと親戚ってこと?あれだよね、王位継承権とか、遺産相続とか、そう言うドラマチックなことが起こるわけだね」
「ドラマチックなんかじゃありませんよ!」

 シュウジさんに怒鳴られた。どうやら失言だったらしい。……しかし、あんのか?そんなこと。
 だって、サワダとシュウジさんとミハマさんだろ?

「……判ってると思いますが、あまり不用意な発言は……」
「すみません……」

 やっぱあるんだ。しかも、このミナミさんの態度から察するに、かなり深刻っぽい。でも、サワダもシュウジさんも、そんなの狙ってるようには見えないけど。

「アイハラくーん。君、無知なのもいい加減にしなよ?」
「イズミ中佐!良いから、スズオカ准将を殿下の所までお連れしろ」
「えー、シュウジさん、一人でも良いって」
「准将殿が一人で歩いてたら格好が付かないだろう。さっさとしろ!」

 ミナミさんに怒鳴られ、渋々シュウジさんと一緒に廊下を歩いて行く。その後、ミナミさんはオレに部屋に戻るよう、促した。

「あの、ミナミさん。オレ、全然こういうの判んないんだ。オレがいた時代の日本はさ、こういうの別世界って言うか……。ニュースとか、ドラマとか、漫画とかではあったけど。……あのさ、気を悪くしないで欲しいんだけど、オレには王族だって言ってるサワダやシュウジさんが、王位とか欲しそうには見えないんだよ。だから……」
「ええ、それはもちろんです。テツ……いや、サワダ中佐も、スズオカ准将も、殿下の味方です。あの方は、お優しい顔をしてますが、敵と味方をはっきりわけていますし、敵に対して戦う心も力も持っています」

 それは、そんな気もする。ただやさしいだけ、穏やかなだけの人じゃないって言うのは、理解できる。

「あの方達の意志はそうでも、周りのものは、そうではありません。スズオカ准将は第二王妃の実弟ですし、サワダ中佐は現王の亡くなられた妹君の一人息子です。より王位に近いものを政治的に利用しようと言うものも少なくありません」

 淡々と語るミナミさんだったが、時々、とても言葉を選んでいるように感じた。
 多分、オレにはいえないことがたくさんあって、彼女の意見もいっぱいあって、それを押さえてるんじゃないかと思った。
 彼女は、仕事に徹しているけれど、ミハマさん達への思いが強すぎて、徹しきれてないようにも見えたから。

「なんで、同じ護衛部隊の人たちのこと、階級で呼ぶんですか?普段は名前で読んでる感じですけど?」
「勤務中ですから」
「何で制服着てないんですか?オレ、ミナミさんの制服姿、見たいんですけど」
「……非番ですから」
「じゃあ、勤務中じゃないじゃないですか。サワダもイズミも好き放題でしたけど……」
「あの方達は、切り替えが早いし、しっかり出来るから……」

 真面目すぎるんだな、この人。イズミは、こう言うとこが好きなのかもね。年上なのになんか可愛いや、この人。

 ……いやだな。また、ティアスのことを思い出す。
 この人、可愛くて優しいから、安心して、思い出に耽ってしまうよ。
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