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Switch[モラトリアムを選ぶと言うこと]

Switch[モラトリアムを選ぶと言うこと] 序章 第2話  これもきっと何かの縁 01/07


 最後まで渋って、嫌そうにしていたサワダとシュウジさんだったが、ミハマさんの決定を聞いて一変した。

 あっさりとオレの部屋(風呂付き)と服と食事まで用意してくれた。
 ただし、釘は刺されたけど。

「お前のことは適当に他の連中には言っとくけど、あまりうろちょろするなよ。同じ顔がついこないだ死んでるんだから」
「そうですね。ミハマの立場ってモンがありますから、出来る限りここから出ないでください。近日中に外に住めるところを手配させますから」

 ………厄介払い?立場とか言われても、よく判んないし
 なーんかひっかかるっつーか、明らかに面倒だから「飼い殺す」って感じが
してますけど。

 ま、とりあえず、後で考えよう。

 寝床確保、食糧確保。あとは帰り道だけ。
 なーんか、オレって普段は幸せだったんだなあ。
 帰りたいなあ。

 ティアスは、あの後、突然消えたオレに驚いただろうな。
 彼女は優しい。
 きっと心配してくれてる。

 ……ホントに、あの時なのか?オレがこっちに来たのは。
 ただ、彼女と一緒にいたって記憶しか無くて。
 もしかしたら忘れてるだけで、もっと他に何かあったんじゃないのか?

 ベランダに出て外の風景を見てても、思い出せない。(当たり前か。別に市役所とか用事もないしね……)せめて、もちょっと地元に近いとか、栄とか名駅とかの繁華街ならなあ。
 ベッドに寝ころんでも気は紛れない。(やっぱり天蓋付いてるし。なんか意味あんのか、これ?!)かえって落ち着かない。
 携帯を触っても……、思わずティアスの写真、見ちゃうよなー。
 テレビは……

「テレビねえじゃん!本も漫画も何もねえ!退屈すぎるよ!」

 もしかしてこの時代、テレビ無いのか?

 いやいや、そんなわけ無いだろ。だって、真似て復興したってことは、似たようなモンがあるはずだ。一家に一台以上あった代物が、全くなくなってるってこた無いだろう。
 テレビない生活って、考えられねえ。
 安ホテルじゃあるまいし、こんな金持ってる所なんだから、テレビの一台や二台、あるだろ。

「ちょっと待った。どこいくの?『アイハラくん』」

 部屋を出ようとして、扉を開けたオレに声をかけてきたのは、泉真だった。

「い……泉!もしかして、ずっと扉の外にいた?!」
「えー、いきなり呼び捨ては失礼じゃありませんかね?アイハラくん」
「見張りがいるなんて、オレは聞いてませんでしたけど、イズミく・ん」

 イズミはなんか、違和感がねえなあ。話はしてたけど、元々、感じのいいヤツではなかったからな。仲良くなる前は感じよく見えたけど。壁があるんだよ、壁が。サワダみたいに口が悪いわけじゃないけど、根性が曲がってる感じがする。

「見張りじゃないよ。ミハマはそんな性格の悪いコトしません。それどころか、好きなようにさせてあげて、なーんて言うんだよ。うちの王子様は甘ちゃんだからねー」
「じゃあ、何であなたはここにいたんでしょうねえ?」
「ああ、これがオレの仕事だから。怪しきは……」
「罰せよ、でしょう?過激だよねー」

 笑顔を崩さないけど、絶対はらわた煮えくりかえってるって、コイツ。
 だって、目が超怖い。

「……バカだね、テツは。こんなお子さま拾って来ちゃって。いくら自分が埋めた奴に似てるからって。甘いよね」
「サワダが甘いとは思わないよ。アイツはそんなんじゃないと思う。どっちかっつうと自分に厳しいって言うか」
「んなこたわかってるよ。死んでようが死んで無かろうが、『アイハラユウト』なんか、テツのこと、判ってないくせに。大体テツは、人に甘いから、自分を追いつめるんだ。バカだな」

 なんか、ものすっごい敵意を感じるんですけど。
 沢田と泉って、仲悪いんかと思ってたけど。こっちの2人はそうでもない感じがする。
 でも、こっちのイズミは、明らかにオレに敵意があるよ!

 怪しきは罰せよ、って判らないでもないけど、極端はよくないよ、極端は!

「で、どこいくの?」
「退屈だから、なんか無いかと思って。シュウジさんとことかいっぱい本あったし、あと、テレビとかないの?」
「あるけど。……なんて言うの、俗物だね。他にすること無いの?」
「いきなり知らない所に来て、何をしろって言うのさ!」
「どこにいようが、建設的な行動って言うのはとれると思うけどね。テレビとか見て時間潰すだけ?くっだんなーい」

 ぐぐぐ……。コイツ……ああいえばこう言いやがって……。オレがなんかしたいって言ったら、なんとかなるってのか?
 ちくしょう、結局、扉の前から動けやしない。
 いや、それがコイツの狙いだってのは判ってるけど。

「やること、あるよ。ミハマさんは俺の好きなようにさせればいいって言ってくれたんだろ?まず、ミハマさんと話をさせてよ。あの人が一番偉いわけだろ?あんたタメ口聞いてるけど、サワダやシュウジさんと一緒で、あの人の命令は聞くわけだろ?」
「この国で一番ってわけじゃないけどね。まだ父王はご存命だし?」
「でも、あんたよりはエライだろ?だから、会わせてよ」
「ダメ。ミハマは忙しいの。オレはあの人から、あの人の身の回りを守る全てに置いて自由に振る舞う権利を貰ってる。だから、オレがダメっつったら、ダメ。大体、ミハマに会って、何をお願いしようって?部屋にテレビでも入れて貰いたいってだけなら、手配するよ?」

 うっわー!この嫌味たっぷりの笑顔!ホンット、感じ悪い。人の逆鱗に触れるの、得意そうだよな。

「『アイハラユウト』の墓に行きたい。それから、トウキョウへ」

 さすがに、オレの発言にびっくりしたらしく、イズミはしばらくきょとんとした顔で沈黙してしまった。
 別に驚かそうと思ったわけじゃない。(それも半分はあるけど)
 でも、本気で、そう思ってる。
 オレと同じ顔の……シュウジさん曰く「生まれ変わり」がどこにいるかみたかったし、「トウキョウ」に行けば、新島がいる。こうして、オレのいた世界でも一緒にいる人同士が、この世界でも再び一緒にいるというのなら、きっと新島の側にティアスもいる。

 こう言うのをきっと、縁が深いとか、縁がある、とか言うんだろう。

 オレがいつも一緒にいた連中と一緒にいたのも、きっと何かの縁だから。

「いいよ。トウキョウは、許可がないと行けないけど、墓なら」
「え!……イズミ……さんが案内してくれるの?」
「ああ。嫌なら、別にぃ?」
「いやいやいや……そんな嫌だなんて、そんなそんな。連れてってください、お願いします」

 とりあえず、機嫌とっておかないと、なんかまずい感じだよな。コイツは。

「最初っからそう言えばいいんだよ。もっと自分の立場を弁えなよねー」

 うわー、なんか、正しいような気もするけど、このヘラヘラした感じと、人を小馬鹿にした感じがほんっっとーにムカツク!

 なんか、前途多難な感じがしてきたぞ……。
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